○1. 前回は社内の手違いで、20日に配信できませんでしたことお詫び申
し上げます。
今年、日本経済新聞に「駐車場業界、曲がり角に 道交法特需、1
年で失速」(1月23日)という記事がでました。
記事は駐車場業界全体ではなく、駐車場運営業界の経営について
のものです。
掻い摘んで言えば「飲酒運転規制強化」や「ガソリン高」で稼働率
が極端に低下し売上高が大きく落ち込み「淘汰・再編の時代が始ま
った」との声も出始めた、というものであります。
私は、本来時間貸し駐車場というものは商圏が大変に狭く、マスプ
ロ的な運営に適している業種ではないと以前から考えていました。
時間貸し駐車場は、せいぜい徒歩で2、3分圏内がその商圏であり、
ワンブロックも隔たると全く異なる商圏になります。
その観点からするとその圏内の競合や近隣駐車需要の動向などに
細かく目配りし臨機応変に運営していくことがもとめられるもの
である筈です。
○2. 翻って大手駐車場運営会社は、価格政策以外は画一的な運営をお
こなっておりそもそもきめ細かな運営はなされていないのが実情
でしょう。
以前からの持論ではありますがこれからの駐車場経営のキーワード
は「地域密着」であると考えています。
地域の都市インフラとしてどのような貢献ができるのか自らに問い
続けることが局面打開に必須ではないかと思います。
○3. また記事にもありますが、駐車場運営業は参入障壁が低い業種であ
り特別なノウハウが要らないのですからいきおい賃料競争に走って
しまい不毛の競争に陥るのです。
一時期、猫も杓子も駐車場経営や運営に乗り出すといった状況があ
りましたが、最近は淘汰の動きも加速しているようです。
記事には今後運営業界においては、M&Aによる効率化が競争力強化の
カギだとありますが、どうでしょうか。
いたずらに図体を大きくすることが本当に実力を獲得していく方法
なのでしょうか、
駐車場運営業界はたかだか10年ほどで急成長した業界です。
ベンチャー業界なのですからもっともっと革新をして更に新しい
ビジネス・モデル構築に注力すべきなのではないでしょうか。
駐車場運営事業モデルの再構築は、スケールの追求ではなく、もっ
と利用者サイドに立脚した、もっと地域に根ざしたものであるべき
です。
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○【次号予告】 次回2月号ですが、新しいテーマにしたいと思います。