メールマガジン
Vol.27 逆境に生きる 1
○1. なんか大層なテーマですが、これから何回かにわたってこのテーマで進
めたいと考えています。
ここでいう「逆境」とはもちろん人生一般のことではなく(このメルマ
ガは人生相談ではないのですから)ガソリン高を中心とする資源高など
の経済的な悪条件を指しています。
そのような悪条件の中で我々はこれからどのような態度でその逆境に立
ち向かえばいいのかを考えてみたいと思います。
たまたま私共はデフレ真っ只中の不景気極まりない平成12年に会社を設
立したこともあって、多少の逆境には「耐性」があると自負しています。
「底」から出発すると無用の期待も持ちませんし、いたずらに悲観的に
なることもありません。淡々と現実を見据えて、なすべき努力をすれば
良いのではないかと考えてきました。
そのこと自体は決して間違っているとは思えませんが、
最近の経済状況の悪化や変化は、従来型の思考や判断の延長線上で対応
できるものではないような気がします。
○2. 少し言葉を変えれば、いままでの経験や常識から一旦離れた場所から目
の前で展開している事実を虚心坦懐に見るということが大切だというこ
とになるのでしょうか。
我々は、眼で見ていながら実は見ていない(見れども見えず)、という
状況が間々あるような気がします。
目で見えている状況を、頭(従来の常識や経験、先入観など)で捻じ曲
げて捉えていると言っても良いのかもしれません。
良い判断ができるということは目の前で起きている事実を「ありのまま」
に捉えるということが前提とされます。
変動が激しい時代では、事実を見極める力が大切になってきます。
今、一体何が起こっているのか、何が起ころうとしているのか、そのよ
うな問題意識を持つことが第一歩と言えるでしょう。
○3. 人間は、基本的には保守的な(今日と昨日が変わらないことを望むとい
う意味で保守的と表現します)生き物だと思います。
そのほうが安心できるからに他なりません。
ふつう仕事の周辺で何か変化があったとき、従来の思考枠組みの中で状
況を判断し行動しがちになります。
変化に敏感(過敏では駄目ですが)に反応し、一体何が起こっているの
か検証する人は稀だと思います。
検証した上で、従来型の思考枠組みで判断しきれるものならそれで良い
と思いますが、従来の枠組みではうまく説明できない状況があらわれて
きたら、常識を疑って一体何が起こっているのかを真摯に考えることが
求められるのでしょう。
今回は抽象的な議論になりましたが、次回以降、具体的な題材を取り上
げて考えたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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○【次号予告】 次回7月号は、「逆境に生きる 2」となります。