「CASE」車業界の今後

車好きの情報発信 vol.7

パステルの森下です。

今回は、前回のCASEの中「E」の「Electric:電動化」について、もう少し話させていただきます。 今年に入り、菅首相が「2035年までに新車販売で電動車100%を実現する」と表明しました。

 これは、CO2削減目標に向けた政策の一つで、35年からはガソリンエンジンとディーゼルエンジンの内燃機関のみによる車両の販売が出来なくなるということです。 前回のブログで日本は電動化が遅れていると記載しましたが、最近のデータでは、登録乗用車(新車販売)のHV(一部マイルドHV含む)やPHV、EVなどの電動車の比率は39.4%と、およそ4割です。ただし、これには電動化が進んでいない軽自動車は含まれていません。軽の乗用車を含めた電動車比率は約26%です。新車販売の4割近くを占める軽自動車の電動化は、35年に向けた自動車業界の大きな課題です。 

 

 

 

 

 

 

 

 

ただし、これは乗用車が対象で、トラックは含まれていません。トラックを電動化する場合、現在の蓄電池技術では、トラックの荷台のほとんどを蓄電池(バッテリー)にしなければならないためです。乗用車だけを電動化してCO2排出量の多いトラックをそのままにしていてはCO2削減目標達成は出来ません。ではトラックのCO2削減はどのように進めていくのでしょうか。今注目されているのは、燃料電池車です。実用化(バス、トラック)もされています。

燃料電池とは水素と酸素が結合して水と電気を発生させることです。理科で習った「水の電気分解」を逆にしたものです。燃料電池のメリットはCO2を一切発生させないことです。電気自動車の電気を作るために火力発電等ではCO2を発生させています。車から直接は出ていませんが、元をたどればCO2を発生させている、ということです。ですが、燃料電池車の普及には賛否両論があります。その大きな問題は水素のコストが高いということです。

今後の技術革新で燃料電池以外のエネルギー源が出てくると思いますが、いずれにしても地球環境のためにCO2を削減していく社会になっていくことでしょう。