「CASE」車業界の今後

車好きの情報発信 vol.11

パステルの森下です。

今回は、CASEの中「E」の「Electric:電動化」についてです。(電動化の必要性についてはVol.6で記載しています)ニュースでも取り上げられていましたが、英スコットランド・グラスゴーでCOP26が今月中旬まで、開催されていました。COP26とは、「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」の略称(COP)で、26回目なのでCOP26です。色々な議論がされていますが、要は気候変動を食い止めましょう、そのために各国が目標を立ててすすめましょう、という会議です。その中で最も重要視されているのがCO2排出削減です。先進国の多くが手っ取り早くCO2排出削減させるために、化石燃料(石油)で走る車を電動化することでCO2排出削減をしようとしています。製造過程も含めてCO2排出ゼロ(カーボンニュートラル)を目指しています。車を電動化することがCO2削減にどれほど貢献するのか(走行中は排出しないが、電気をつくるためにCO2を排出している)わかりませんが、世界の自動車は電動化にシフトしています。 

日本の自動車メーカーでは日産が電動化で進んでいるイメージがありますが、国内の電動化率は他国と比べると、かなり遅れています。(市販車で電気のみで走行するのはリーフのみ)電動化が進んでいる国と言えば、中国というイメージですが、国内シェアで最も進んでいるといわれているのが、ノルウェーです。ノルウェーの人口は2020年時点で537万人で、兵庫県と同じくらいの小さな国です。

今年の上半期にノルウェーで登録された新車のうち、95%がハイブリッド車やプラグイン・ハイブリッド車(PHEV)、EVを含む電動モデルでした。販売台数上位15車種のうち、14車種がEVで、2位のトヨタRAV4 PHEVが唯一の例外となっています。日本で主流のハイブリッド車は、最上位で16位のトヨタ・カローラ、非電動の純エンジン車の最上位は28位のフォルクスワーゲンティグアン(ディーゼル車)となっています。純エンジン車はトップ50に3台のみです。これほどの割合でEVが売れているのには、理由があります。EVを購入する際の税金の優遇措置や、補助金等のインセンティブが充実しているためです。これほど新車でEVが売れているノルウェーでも、国内の全自動車のうちEVとPHEVのシェアは約20%です。クルマの平均寿命が約14年といわれているので、ノルウェーでは今後30年ですべての乗用車が電動モデルに置き換わると予想されています。電動化の遅れている日本では、何十年後になるのでしょうか。もしくは電動化以外のカーボンニュートラルの時代が到来するのでしょうか。いずれにしても地球を存続するために環境に配慮した車社会に変化していくことは間違いありません。